やるせなす

やっと少しずつ溶けてきたね、明日辺りは山行けるかもね、と思ってたらまた雪が積もりました、今朝の渡川です。

もうね、悲しくて悲しくてとてもやりきれない感じです。
ほんとこんな感じ。

おっさん4人で歌っててほんと悲しい、いやいや歌を聴いてね。

もうやっと我慢していたのに、とうとうヒョードルに心打ち折られた感じです渡川の山師。
あそこまでまてば溶けるかと思ったら溶けない。溶けないどころか降り積もる。仕事できない。もう負のエンドレスに入り込み半泣きどころか小便垂れ流しております。でもどこにも怒れないのでやるせなすなのです。

例えるならなんだろう。
マラソン大会であと一周かと思ってラストスパートかけたら、あと1周あった時に似てます。やるせなす。

千羽鶴折ってて、このひと箱で終わり!ってクラスで盛り上がってたらもうひと箱あった時にも似てる。やるせなす。
エッチなビデオ借りに行って、吟味したあげく保険の為2本借りたけど、どっちも外れだった時とかね。
とにかくこの「腹が立つけど誰に怒っていいのかわからない状況」がやるせなすです。

 

山の仕事は天気にすぐ左右されます。
雨が降ると足場も悪くて危険度が増すし、効率も悪くなるので休み(仕事にもよりますが)。
風が強いと狙った方向に倒れず危ないので伐採はやらない。
雨が降った2~3日後は木の水分量が多いので椎茸原木の伐採はしない。

30℃以上になると椎茸菌は死滅するので曇りの日しか扱わない。

等々、予定していた段取りもすぐに天気のキマグレンによって変更しなくちゃならないのです。
事前に天気をよんで仕事の段取りを組むのが良い親方ですが、今回みたいな数十年に一度の天気にはなかなか対応できないのも現実です。
でも「想定外」という言葉は本来山師にとってあってはならない言葉です。自然相手の仕事は危険ですからね。全ての事を想定しておかないと。自分の命は自分で守る、これが基本です。

しかし「自然のことだからしょうがない」この対応力も必要なのも事実です。良い意味に諦めるといいますか、「自然に左右される事が山師の本質だよね」ってやつですね。
まぁこれはなかなか若い時にはわかってても納得したくないもんです(笑)私も随分不満がありました。
でも最近は少し受け入れるようにはなってきてます。気持ちに余裕ができたのか、少しは山師に近づいたのか。


常々考えている事があるんです。
こういう時(自然のせいで現場作業ができない時)の為の備えは必要だと。

 

『備え=引き出し』です

例えば屋内で出来る木工。
山師なら得やすい木を使って製品を自分たちで作る。
大きな産業にならなくても、その時休んだ分くらいはまかなえる。そんな引き出しです。
山村に仕事が無い、収入が低いからと言って、必ずしも大きな産業が必要じゃないと思うんです。
季節ごと、場面ごとに小さな引き出しを持ってたら、小規模でも無駄なく持続して行ける仕組みが作れるんじゃないのかなと思ってます。
昨日は倉庫で仕事道具を作成したり、木工を作業として仕事をしました。

実は面白いものも作ったんです。
「こんなの作れるんだ!!」って思うはずですよ(笑)
ちょっとサプライズで使うので、詳細はまた後日報告しますね~