昔街で働いていました。
デスクワーク的な仕事もしていました。
今山で仕事しています。
その中で感じる事。対照的な事と言ったらいいかな?そんな事がいくつかあります。
今日はその中でも『働く景色』について。
今日は大人しめに語ります。
これ、夏の下刈り(植えた杉の木の周りの草を刈る作業)現場へと向かう男たちの背中です。かっちょいーでしょ。
山もなんだか草木で鬱蒼としています。
時間は朝6時くらいでしょうか。まだ麓の霧も明けないうちに、まさに「雲海へと向かって進め」と言った感じで太陽との競争が始まります。太陽が昇る前に仕事をしたいのです。
暑いから。暑くて仕事になんないからね、サマータイム導入は山師が一番先です。
一転して秋。
太陽の日差しが心地よい、とっても作業しやすい季節。
紅葉が始まった頃に椎茸の原木となるクヌギの木を伐採します。
賑やかな葉が枯れ落ち、徐々に静かになっていく山肌。
秋は山に行くと栗が落ちていたり椎の実が落ちていたりと収穫の季節でもあります。休憩中も日差しのおかげで何だか会話も弾む秋です。
冬…
とにかく寒いです。
景色も様変わり。葉や草は枯れ、なんだかすっきりした印象の山になります。
山の地形なんかを見る時は断然冬が見やすいです。
南国宮崎の渡川ですが毎日のように氷点下をきります。ですが寒いからといって厚着で仕事をするとすぐ暑くなります。山仕事はハードワークです。すぐ汗がでます。
でも動きを止めるとすぐ寒くなる…何着て仕事していいのかわからない、そんな冬です。
こんな感じで山師の仕事に同じ景色というのはありません。
季節だけじゃなく、その季節一日一日でも色んな表情を見せてくれます。
山には一期一会という言葉がぴったりです。
その一瞬しか見られない景色というものがあります。
山師しか見れない景色。
これってやっぱり贅沢だと思うんです。なかなかデスクワークじゃこれは味わえない。
これってやっぱり山師の醍醐味の一つです。
勿論いつまでも景色に浸ってちゃ仕事になんないのですが、でも綺麗なものを綺麗と思う気持ちは大事にしたいなと思うんです。
それって山師の大事なスキルの一つだと思うんですよね。
さぁ冬が終わると春が来ます。
渡川は駆け足で春が近づいてきました。
明日はどんな表情を見せてくれる事やら。
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