中国木材が来るってよ④

なぜ中国木材が来ると宮崎県北部の景気が上がるのか。

 

それには3つの理由があります。

 

①中国木材が大量の木材を必要としている。

②県北部には「うちの山を伐りたい」と思っている山主が沢山いる。

③山主は「大規模に持っている山主が数名」ではなく、「小規模に持っている山主が大勢」というのが山主の仕組み

④やっぱり天領うどんが好き

 

つまり需要と供給のバランスが一致するんですね。

 

中国木材は年間30万立方の木材を必要としています。

現在、耳川広域森林組合(日向・美郷・諸塚・椎葉を統括する森林組合)が年間生産しているのが30万立方。つまり現在耳川広域森林組合で生産している木材は全部中国木材に持っていかないと足りないんですね。勿論他の業者も今まで通り木材は欲しいんです。という事は木材は足りなくなるんですね。もっともっと木を伐って下さい!となる。そうするとこれまで伐っても安いからと敬遠していた山主もこれをけいきに持ち山を伐ろうかとなる。

そうなると山主にお金が入る。そして山主というのは山にいるのが普通ではなく、現在街に住んでいる山主も大勢いらっしゃいます。つまり山に住んでいる人も街に住んでいる人も山持っている人は儲かる訳なんです。

 

ここで大事なのが、木材の買い取り値段です。

既存の市場通りでは山主の利益はほんの少しです。

でも中国木材は一定の買い取り単価を設定しています。それも現在の市場価格より高めの単価で。そしてその欲しがっている木材と言うのが、B材・C材と言われる曲りの入った木材なので、これまで安くで売られていたものが高くで買ってもらえるようになるんですね。実際山で出す材はまっすぐなA材よりも曲がったB材の方が多いのが現状です。最近は手入れ不足の山が多いので尚更です。

 

じゃぁこれまでしっかり手入れしてきたA材の山は意味がなくなるのか。それは違うと思ってます。

いくら中国木材がB材が欲しいと言っても、実際足りなかったり選別の手間を省きたいからという理由でA材も沢山流れると思います。そうなると市場に出るA材も減ってくる訳です。そうなると競合してA材も吊られて高くなる可能性は大です。というかこれを一番期待しています。

 

つまり「山主は中国木材が来ると儲かりだす!」かもしれないと言う訳ですね。私は間違いなく今よりかは儲かりだすと思います。だって今が安すぎますからね。

 

沢山の人が山主として県内各地に住んでいる訳ですから、その人たちが多少の金額でも増収するというのは大きな経済効果を生むでしょう。浮いたそのお金で寿司食いいったり、高い酒買ったり、車買ったり家買ったりするかもしれないんです。そうなると間違いなく県北部、いや宮崎県内の景気は良くなるでしょう。

 

さてさて結構良い事づくめで書きました中国木材編。

でも心配なことが無い訳でもありません。これはもの凄く将来的な事だし、杞憂に終わるかもしれない事なんだけど、でも宮崎県民にとっては知っておきたい大事な事があるんです。

それはまた明日。

 

つづく。