ショウゴク

山師の世界には「ショウゴク」という言葉があります。

ショウゴク…

 

しょうごく…

 

正五九…

 

ここらへんまで来ればわかるかな?ん~わからんかな??

正月五月九月、これでショウゴクです。

 

山では山の神様をお祀りする日があります。勿論毎日、毎現場ごとに山の神様に敬意ははらっておかなくてはならないのですが、年に3回だけ改めてお祀りする日があるのです。それが『山の神』。そしてその日は旧暦の正月、五月、九月だと言われています。つまりショウゴクというのは山の神を忘れない為の暗記ワードなんですね。

 

旧暦ですので現在では2月、6月、10月に山の神をします。その日は神社でお祓いをして、お神酒をあげる(山にも自分たちにも)ってのが慣習となっているんですが、もちろん山仕事には行きません。

この山の神の日と、秋と春の彼岸の日、そしてお盆、正月、「山に入って仕事すると怪我する」と言われています。「どうせ迷信でしょ?」と思うかもしれませんが、何を隠そう俺も彼岸の日に仕事して危ない目にあってますからね。やっぱり馬鹿にならない風習です。

 

もうすぐで5月も終わり。

う~梅雨が来ますね~~。雨に濡れての仕事は疲れるし危ないんですよね~。でもこの時期は雨が多いからどうしてもしょうがないんですけどね。田植えもあって稲作も始まるし…でも山の神で一杯飲める♪

 

ショウゴクが決まっているのって意外と山で働く人へのご褒美もあるのかもしれませんね。6月は梅雨時期で大変だし、2月は雪の時期で大変だし、10月は稲刈りの時期で大変だし…古来から働く人の英気を養う為の山祭りだったのかもね。もちろん一番は神様への感謝ですが。

 

こういう神事って年々大事にしなきゃって思います。

きっと意味があるから始まって、代々続いているんだろうからね。

 

6月の山の神は作業員と海へ磯もの獲りに行く予定です。みんなで貝や魚を獲って、そしてみんなで一杯やります。こういうのもね、団結が出ていいと思うのよね。チームとして楽しみを共有する事で、大変な事も一緒に共有できるようになると思うんです。

 

ま、飲んでもめなければの話だけどもw

 

 

山の神様に感謝
山の神様に感謝