山師に限らず熟練の技を持った先輩っていますよね。
見た目に派手さはないんだけど、無駄の無い仕事で綺麗で速くて上手い、黙っててもいつの間にかやってる、そんなマイスターと言うべき人たちがいます。
山師にもいます。
見た目ふつーーのおっちゃんなんだけど、すっごい仕事上手い人。ふざけた事ばっかり言ってるけど、経験に裏打ちされた技と知恵を持った人。こんなおっちゃんには自然と尊敬しちゃいます。
これはyoutubeにあった動画なんだけど、まさにこんな感じ。(褒めていますので勝手なご使用お許し下さい)
ね、上手い。
これだけ大きい木を前に、なんの躊躇もない。
チェーンソーのバー(刃の部分)をフルに使わないと届かないから右から左から前から後ろからと360°グルグル回って伐るわけだけど、それでもしっかり水平に切れてる。上手い。そして速い。ま、受口(斜めに切るところね)にはちょっと時間掛かってるけど。
これ見た目は簡単そうだけど、かなり難しいんですよ。
なかなかあんな風にサクサク伐れない。
この様子から、このおじさん今までだいぶ木を伐ってきたんだろうな~ってのがわかる。「まだ半年です」とか絶対ないってのがわかる(それは誰でもわかるかw)
経験から裏打ちされた積み重ねって、山師をやればやるほどわかると言うか、やればやるほどおじさん達との差がわかってくる。この気持ちっていうのは、自分自身が成長する上で大事な気づきなんだろうけどね。でもこれから入ってくる若者はこの気づきができにくい環境になると思うのよね。だってあと5年10年したらこういうおじさん達いなくなっちゃうから。
今すぐ入ってもこの気づきに至るにはやっぱり最低でも5年くらいはかかると思うんです。だからね、実質タイムリミットは「今」だと思うんですよ。5年後に入ってきても勿論林業はできるけど、熟練の山師の仕事が見れるかといったらそうではないかもしれない。そしてそれを見ているか見ていないか、一緒に仕事をしたかしていないかっていうのは、その人の山師人生において大きな影響をもたらす事になると思うんです。できれば見ておいたほうがいい。糧にしたほうがいい。
やっぱり言える事は、①若者よ、はやく林業界に入ってきて。そして②おじさん達、なるべく長く頑張って、③ ①と②がなるべく実現するよう頑張らなきゃね、って事。
年寄りもわけもんも、まだまだまだまだ、やる事は沢山あるのです。
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はるかなる出雲街道 (月曜日, 30 11月 2020 20:21)
島根県の安来市辺りは古事記の神世の関連神蹟があるとして日本遺産に認定されたようです。ここでも山奥では木を切り木炭をつくり、たたら製鉄というスサノオの時代から続く製鉄法を用い日本刀の刀匠へ供給しているようです。