宮崎の山間部で山師と言えば昔から『兼業農家』がほとんどでした。
山に行きながら米を作る、原木椎茸を作る、牛を養う。そういう副業を絡めながら生計を立てていました。
山師の仕事って正直給料が高い訳ではありません。どっちかっていうと安い。そして雨が降れば休みになるし、雪が積もれば溶けるまで休みになる。仕事が無ければ長期休みになる。そして子どもを高校・大学に出すにはお金がかかる(高校から家を出る為)、だから「兼業」という仕組みが主流だったんだと思います。なにより家を継いで田んぼや畑を続けながらやる仕事で山師っていうのが一番都合がよかったのかもしれません。
ですが今は日本全国の山師を見ると「専業」が主流です。
特に林業事業体(林業会社)に務めている山師はほとんどがそうだと思います。まぁそうですよね、会社ですからね。会社勤めで「兼業農家です」って人なかなかいませんもん。
特にこれからは林業は専門職としての色合いが強くなってくるでしょう。海外の林業先進国にならって、「フォレスターはスペシャリストだ!」と社会的地位も高くなるかもしれません。
これって凄い良い事で私も望んでます。
今は山師の社会的地位って低いからね。国民の大半は林業やっている人がどんな人なのかわかっていないし、ただの肉体労働者的なイメージが強いと思うんです。なによりやっている本人達も自己評価低いですからね。国として社会的地位を高めてもらえれば、おのずと林業関係者の自己評価は高まってくると思うんです。そして胸張って林業いいぞ!って言えて、次の世代もついてくる。
だから専門的な林業、Professionalな林業っていうのは待ち望んでいます。
だけどね、兼業も素晴らしいシステムだと思うのよね。
自分の主の仕事で足りない部分を兼業で補うっていうのはとっても合理的。特に林業と農業はとってもリンクしている産業だから、それをどちらも持ち合わせているのはかなり理想なんです。
そして今の世の中画一過ぎですよね。勤務体制も雇用体制もどの産業も一緒。やとクールビズだサマータイムだ出てきたけど、本来その産業、その職種、その会社で一番合理的な方法に落ち着いていいと思うんです。山師なんかサマータイムなんて有史以来の当たり前だからね。夏なんかうち5時~12時勤務だからwだってその方が効率良いんだもん。
ま、専業・兼業で議論する時点でナンセンスなのかもしれないけど、どちらかに偏るんではなくて「良いとこどり」で出来る仕組みにならないといけませんよね。
漏れなく俺も兼業農家です。
梅雨になって田植えして米作りがスタートしましたよ。いよいよ始まったか~とも思うけど、水のありがたさ、土壌のありがたさを農業からも感じられてね、間違いなく林業に役立っていると思います。
俺的には兼業〇〇お勧めですよ♪

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