ヤマペディア①「植えつけ」

すいません…山師ブログストップしておりました…
というのも、ちょっとネットの繋がり具合が悪くて、ホームページの編集ができなかったのです…(このブログはネットショップ渡川山村商店内で書いております)

もうこれが田舎の困るところ。ネット環境が安定しないっていうね、困っても修理やとかすぐ来てくれないっていうね。プリンタのインクが一つ切れただけで作業完全にストップするっていうね(近くに店無いから)、不測の事態に対応できないのが田舎の不便な所です。

 

と言う訳でリアルタイムン話はできないので、良い機会だし山の専門用語について解説しようと思います。その名もウィキペディアを丸パクリした「ヤマペディア」!!このヤマペディアで、林業トークでよく飛び交うワードを解説していきたいと思います。もうこれであなたも明日からクラスのヒーロー間違いなし!このワード抑えとけば、昼休みのトークをかっさらえますよ。間違いなくクラスのマドンナに惚れられるね。

 

という事で今日は最初なのでまずはこれ

 

「植えつけ」について解説したいと思います。

はい、これですね。

「植えつけ」とはいわゆる「植林」の事。

山に木を植える事を植えつけと言います。

 

使い方としてはこんな感じ…

 

「今年は植えつけあるとや?(今年は植林するの?)」

 

「新植があっとよ(新しく植えるところがあるよ)」

 

そう新植と言うのが、新しく木を植える事。これは樹種関係無しで、スギだろうと桜だろうと植えつけ、新植という言葉を使います。

 

植え方はこんな感じ。

木を伐った伐採跡地に1本1本手作業で植えていきます。

苗によって植え方と装備は違うのですが、一般的な杉・桧の植えつけを説明すると、

①背中に苗をからう(背負う)←苗を入れる袋を苗袋と言う

②穴をトンガ(クワ)で掘る

③苗を差し込み植える

こんな感じです。

 

杉・桧だったら1日に1人250本植えるのが一般的と言われていますが、うちあたりでは400本植えます。植える人になると500本でも600本でも植えます。まぁこれは植える場所の条件に左右されますのでなんとも言えない所ですが、400本は植えないと採算は合わないですね、はい。

 

時期的には2月~4月の新芽の時期に植えると良いと言われていますが、最近は3、4月に雨が降らない事がしばしばあるので、5月~6月に植えた方が雨も降って植えた苗が枯れにくい感じはしています。気候も変わってきているので、見直す必要はあるかもしれませんね。

 

この植えつけが人工林のスタート。この作業が50年後、100年後の森を左右するんですね。この植えつけが失敗して、植えた苗が全部枯れるような事になればここは森になりません。つまりかんんんんんなり大事な作業になる訳です。

単純な作業に見えますが、すっごい配慮しながら植えているんです。

木と木の間隔、土壌の様子、周りの作業員との連携、安全への配慮、次の作業への配慮、はたまた50年後に木を収穫する時を想像した配慮まで、沢山の事を瞬時に整理しながら1本1本植えていくのです。

 

もちろんこの植えた木を伐るのはたぶん自分ではありません。

伐るのは子どもか孫か、そのまた先か…そう、植えるのは苗でなく夢なんです。愛なんです。それが植えつけなんです。