ヤマペディア⑤「下刈り」

 

はい、という訳でやってきました「下刈り」。

夏と言えば下刈り。山師のキツイ仕事と言えば下刈り。山師で一番嫌がられる仕事と言えば下刈り。離職の原因と言えば下刈り。

そう、まさに山師界の夏を彩る仕事…それが「下刈り」なのです。

 

このワード、山師のおっさんと話すと結構出てきます。

一般の人が山師のおじさんと話をすると、間違いなく「下刈りっていうキツイ仕事があっとよ」的な自虐ネタとも言える悲劇のヒロイントークしてきます。いいおっさんが。そのくらいきつい仕事として位置づけられているんですね。おじさん的に。

 

確かにキツイ仕事です。ですが…まぁ慣れればさほど問題ではありません。きちんとした段取りと準備しておけば問題ナッシングです。

 

この下刈りという仕事。ようは草刈りです。草刈たみおです。

山に木を植えます。そこは木を伐った跡地ですので、光が急激に差し込みだした山には沢山の草木が生えてきます。もーーそれはそれは、これでもか!というくらいでてきます。これまでうっぺいした圧力を大木から受けていたせいか張り切りまくって草木が茂ります。そうすると植えた苗が草に負けて枯れちゃうんですね。光が当たらず、草に水も栄養も取られそりゃ苗も枯れるわって感じですね。だからそうならない為に草を刈るんです。

 

道具は下刈り機を使います。

昔は造林鎌と言って、大きな鎌で刈っていました。でもかんなり人力ですからね、さすがにキツイって事で今は機械の下刈り機が主流です。

この重たい下刈り機をね、右に左に炎天下の中振る訳ですよ。そりゃあ体力勝負になります。でもね、綺麗に払え終わるとかんなり気持ちいいんです。施業前と施業後は全然違いますからね、「やったー!」って気分になる。山師の仕事では一日の仕事が見えやすい作業の一つかもしれません。